債務整理とは❓
債務整理とは支払えなくなった借金を減額したり、免除することによって債務者の生活を立て直していく手続です。
- 借金が支払えない!
- いつまで経っても借金の返済が終わらない!
- このままだと滞納してしまう!
という方に最適な手続きだと言えます。
ただし、債務整理をすることにより、お金の悩みから解放されるメリットがある一方で、デメリットも存在します。
本記事では債務整理のメリット・デメリットや各手続きの特徴について理解を深められる内容となっております。
任意整理とは❓
任意整理は、借金問題に悩む人々が円滑に借金返済を進めるための手続きの1つです。
弁護士や司法書士を代理人とし、債権者との交渉を通じて、返済条件の見直しや金利の引き下げを行います。
これにより、借金の返済をより適切なものにすることができます。
例えば、消費者金融からの借金があり、毎月の支払いが厳しい状況の場合、任意整理によって返済額や金利を減額してもらうことで、借金返済の負担を軽減できるのです。
任意整理のメリット
任意整理のメリットは、利息や毎月の返済額を減らすことです。
これにより、借金の総支払額や毎月の返済負担が軽減されることです。
また、手続きが柔軟で、対象とする借金を選んで進められるという点もあります。
つまり、家族や勤務先からの借金でもバレずに進めることができるケースが多いのです。
さらに、自己破産とは異なり、手続き中の職業や資格に関する制限がありません。
これにより、仕事への影響も最小限に抑えられるのも特徴です。
任意整理のデメリット
一方、任意整理にはデメリットやリスクもあります。
まず、債務整理を行うと信用情報に影響が出るため、一定期間、新たな借り入れができなくなる可能性があります。
また、任意整理の対象外のクレジットカードやキャッシングの契約が解除されたり、借金に保証人が付いている場合は、保証人に対して請求が行われることもあります。
任意整理がおすすめな人
任意整理は
- 返済が困難な状況にある方
- 信用情報への影響を覚悟できる方
におすすめです。
また、手続きの柔軟性が高く、自己破産や個人再生に比べて制約が少ないため、
仕事や家族への影響を最小限に抑えたい方にも適しています。
個人再生とは❓
個人再生は、借金問題に直面している方が一定の計画に基づいて借金の一部を返済し、返済計画の完了によって残りの借金を免除してもらえる手続きです。
この方法を利用することで、自分の住まいを守りながら、借金問題を解決することが可能となります。
例えば、600万円の借金に悩んでいる方が裁判所を通じて個人再生の手続きを進める場合、自宅を手放すことなく借金の一部(本件では120万円(全体の5分の1))を返済する計画を立てます。
その返済計画が債権者や裁判所から認可されると、新たな返済計画に基づいて返済を開始します。
そして、返済計画を完了すれば、残りの借金の返済義務は免除されるのです。
個人再生のメリット
個人再生のメリットは、任意整理とは異なり、借金の元金を減額できることです。
これにより、毎月の返済額の軽減も期待できます。
その結果、借金問題が徐々に解決に向かうことが期待できるのです。
また、自己破産とは違って、財産を手放す必要がありません。
ですので、住宅や車等の価値ある財産を失うことなく進むことができます。
個人再生のデメリット
ただし、個人再生には注意点もあります。
まず、整理する借金を選べないという点です。
例えば、家族や友人、会社から借金も対象としなければなりません。
そして、個人再生を始めると、債権者に通知されてしまいます。
そのため、借金の存在が周囲に知られる可能性があります。
また、信用情報への影響や、残っているローンがある場合には、引き揚げや競売のリスクなどを考慮しなければなりません。
そのため、個人再生を検討する際には、慎重な判断が求められます。
個人再生がおすすめな人
では、どのような人に個人再生が適しているのでしょうか。
個人再生は
- 借金問題に悩む方
- 自分の住まいを守りたい方におすすめです。
- 自己破産のように職業制限がかかると困る仕事に就いている方
などにも適しています。
個人再生を選択することで、将来の生活への影響を最小限に抑えながら、借金問題を解決できる可能性があるのです。
自己破産とは❓
自己破産は、借金問題に直面している人が、返済の見通しが立たない状況であることを裁判所に認めてもらい、借金の一部または全額を免除してもらう手続きです。
個人が裁判所に申し立てを行い、財産や収入状況などを審査した上で、免責の許可を得ることで、借金から解放されることができます。
例えば、失業や急な医療費の支払いにより多額の借金を抱えてしまい、支払いが滞ったために借金がさらに膨れ上がってしまった人が、自己破産を申し立てることで、裁判所の審査の結果、免責許可を得て、借金の返済を免除してもらい、新たな人生をスタートさせることができるのです。
自己破産のメリット
自己破産の利点は、借金問題から解放されることです。
返済能力を超えた借金を抱えている人や、生活の再建を図りたい人にとって有益な手段といえます。
また、手続きを行うことで、債権者からの督促が停止され、精神的な負担が軽減されることもあります。
自己破産のデメリット
一方、自己破産にはいくつかの注意点もあります。
まず、手続きが複雑で、財産の一部を処分しなければならないことがあります。
また、借金の背景や使い方が調査され、特定の理由がある場合には免責が認められないこともあります。
さらに、手続き期間中には職業制限や居住制限があり、生活に影響を及ぼす可能性があるのです。
自己破産がおすすめの人
自己破産は
- 返済能力を超えた借金を抱えており、他の手段では解決できない人
におすすめです。
これらの人は、自力での返済はほぼ不可能で、見込みもありません。
そのような方であっても破産の許可が下りることで借金問題から解放されます。
これにより、新たな人生をスタートさせることができるのです。
特定調停とは
特定調停とは?
特定調停は、裁判所が仲介し、債権者と債務者が話し合い、借金問題を解決するための手続きです。特に、賃料の滞納や敷金返還などの問題でよく利用されますが、借金問題全般にも適用できる場合があります。
特定調停のメリット
特定調停は、借金問題の解決手段として多くのメリットがあります。費用や手続きの面で利点が多いので、知っておくと良いでしょう。
- 費用が比較的安い
- 弁護士に依頼するよりも費用を抑えることができます。経済的に負担が少ないため、多くの人に適しています。
- 手続きが早い
- 訴訟に比べて、比較的短期間で解決に導くことができます。時間をかけずに問題を解決したい方に向いています。
- 当事者間の話し合い
裁判官ではなく、調停委員が間に入り、双方に寄り添った解決策を提案します。対話を重視するため、双方が納得しやすいです。
- 柔軟な解決
- 債務の減額や返済期間の延長など、様々な解決策が考えられます。個々の事情に応じた解決が可能です。
- 債務の減額や返済期間の延長など、様々な解決策が考えられます。個々の事情に応じた解決が可能です。
特定調停のデメリット
特定調停は、多くの利点がある一方で、いくつかのデメリットも存在します。
- 成功率が低い場合がある
- 債権者が交渉に応じない場合、調停が不調に終わる可能性があります。そのため、必ずしも成功するとは限りません。
- 専門知識が必要
- 法律や和解の相場についての知識がないと、不利な条件で合意してしまう可能性があります。専門家の助けを借りることが重要です。
- 調停調書に基づく強制執行が可能になる
- 調停調書を作成することから、返済が滞ってしまうと強制執行手続きが可能となります。
- 信用情報への影響
- 特定調停の情報は、信用情報機関に登録される場合があります。これにより、新たな借り入れが難しくなる可能性があります。
特定調停がおすすめの人
- 早期に返済計画を立てたい人
- 多重債務を抱えている人
- 自力で債務問題を解決したい人
- 将来にわたって安定収入が見込めない人