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債務整理

任意整理でクレジットカード使用できなくなる?代替案も解説

任意整理とクレジットカード

クレジットカードの支払いに苦労したことはありませんか?
クレジットカードは、現金がなくても手軽にショッピングができる便利な手段です。
しかし、便利さゆえに「ついお金を使いすぎてしまう」という問題が起こりがちです。多くの人が、毎月の請求額に頭を悩ませているでしょう。

どころか、支払いが出来なくなり、

  • 「クレジットカード会社からの取り立ての電話が頻繁にかかってくる」
  • 「カードの残高がなかなか減らない」
  • 「複数のクレジットカードを利用してしまっている」

といった状況に陥ることがよくあります。
この、膨らんでしまった借金を解決するためには、任意整理を行うのが賢明な判断です。

とはいえ、一方で、クレジットカードの債務整理を行うことにより、クレジットカードの利用が制限されてしまうリスクもあります。
この記事では

  1. クレジットカードを任意整理すると起きる4つの事態
  2. 任意整理後にはカードは作れるが、再発行を控えたほうがいい理由
  3. どうしても任意整理後にカードを利用したい場合の対処法

について説明します。

クレジットカードを任意整理すると起こる4つの出来事

信用情報機関に事故情報が登録される

任意整理をすると、信用情報機関に事故情報が登録されます。
信用情報機関は、借り入れや返済の状況を記録しており、支払いの遅れや任意整理の事実もここに記録されます。

例えば、自己破産をすると、破産手続や個人再生の場合は、が始まってから約7年間、信用情報に延滞情報が残ります。
任意整理の場合は完済してから約5年間、延滞情報が記録されるのが一般的です。

これが「ブラックリスト」と呼ばれるもので、新たな借り入れやローンの審査が通りにくくなります。

任意整理したクレジットカードは利用できなくなる

任意整理をすると、対象となったクレジットカードは解約され、新たに利用することができなくなります。
つまり、これまでそのカードで行っていた商品の購入や支払いができなくなるのです。
クレジットカードの便利さを享受できなくなるため、任意整理後は現金や他の支払い方法に頼らざるを得なくなります。
また、クレジットカードに付随するETCカードや家族カードも使えなくなります。
特に家族内でカードを共有している場合、その利用停止が家族に気づかれるおそれもあります。

ショッピングローンで購入した商品は返却しなければならないことがある

ショッピングローンで購入した商品は、ローン契約により所有権がローン会社に留保されている場合があります。
任意整理を行った場合、商品が回収されるリスクがあります。
特に高額な商品や車の場合は回収されやすいです。

回収された商品は売却され、その金額が債務の一部として相殺されます。
ただし、すべての商品が必ず回収されるわけではありません。
債権者は商品の確認や引き渡しに手間がかかるため、実際には回収しないこともあります。

なお、任意整理前に商品を転売するのは契約違反となり、トラブルの原因となる可能性があるため、転売は避けるべきです。

貯まっていたポイントは失効する

クレジットカードには、利用に応じてポイントが貯まるサービスがあります。これらのポイントも、任意整理を行うと無効になります。
たとえポイントが貯まっていたとしても、任意整理後には使えなくなります。

ただ、このデメリットは大きくないかもしれません。

そもそも、ポイントの還元率は利息より圧倒的に低いのです。

たとえば、5万円の支払いで500ポイントが付与されるとすると、還元率はわずか1%です。
このため、年間15%の手数料に比べるとポイントの還元率は格段に低いと言えます。

また、ポイントの失効も必ず起きるわけではないという点に注目すべきです。

例えば、楽天ポイントやVポイントのように、クレジットカード会社以外の情報と紐づけが出来るポイントもあります。このようなポイントの場合は、失効しない可能性もあり得ます。

任意整理後にはカードは作れる!それでも再発行を控えたほうがいい?

これまで説明したように、任意整理はクレジットカードの利用に大きな影響を及ぼします。
具体的には、任意整理後しばらくの間、新しいクレジットカードの申し込みが難しくなります。
しかし、一定の期間が経過すれば、新たにクレジットカードを持つことが可能です。

それでも、再発行を控えるほうが賢明です。
以下の理由からです。

クレジットカードの代替手段がある

まず、現在ではクレジットカードの代わりになる支払い手段が多数あります。
例えば、デビットカードは自分の銀行口座から直接支払いが行われるため、借金の心配がありません。

また、電子マネーサービス(例えばApplePayやGooglePay)も広く普及しており、スマートフォンやオンラインでの支払いが簡単に行えます。
さらに、プリペイドカードもあります。

これらの方法は、クレジットカードと同様の利便性を提供し、借金のリスクを避けることができます。

クレジットカードの発行により借金を増やすおそれ

次に、クレジットカードを使うことで再び借金を増やす可能性があります。
デビットカードや電子マネーも元手となる資金が必要ですが、資金が不足している場合、クレジットカードを使ってさらに借金を重ねるリスクがあります。

任意整理をして借金から距離を置いたなら、その後も借金に頼らずに生活するほうが理にかなっています。
また、クレジットカードの使い過ぎも問題です。

クレジットカードは支払いが簡単で、ネットショップや店舗で手軽に決済できます。
この便利さが、ついつい浪費を招くことがあります。

例えば、現金で支払う場合、支出に対する心理的なハードルが高く、慎重にお金を使う傾向があります。
しかし、クレジットカードではこのハードルが低く、本来買わないようなものまで購入してしまうことがあります。
これが浪費の原因になるのです。

以上の理由から、任意整理後にクレジットカードの再発行を控えるほうが、将来的なリスクを避けるために賢明と言えるでしょう。
代替手段を利用し、借金に頼らずに生活することを考えるほうが安全です。

どうしても任意整理後にカードを利用したい場合の対処法

任意整理のメリットや影響について理解した今、もし任意整理後にどうしてもカードを利用したいと考えている方のために、代替手段について詳しく解説します。
任意整理を行っても、クレジットカードの使用を完全に諦める必要はありません。
以下に、任意整理後にカードの利用を希望する場合の選択肢をご紹介します。

プリペイドカードを活用する

プリペイドカードは、事前にチャージした金額の範囲内で使用できるカードです。

信用情報の審査が不要で、任意整理後のブラックリストに載っている場合でも利用できます。

プリペイドカードは、クレジットカードとは異なり、利用するために借金を背負うことはありません。

任意整理前に使用していたプリペイドカードは、任意整理後もそのまま使えます。

これにより、クレジットカードの代わりとして活用することができます。

例えば、「バンドルカード」はアプリのインストールと基本情報の登録で作成できるため、任意整理後でも手軽に入手できます。

デビットカードを発行する

デビットカードは、クレジットカードと似たような決済が可能です。

クレジットカードは1ヶ月分の料金がまとめて請求されます。

一方、デビットカードはその都度口座から引き落とされます。

利用料金が即座に預金口座から引き落とされるため、後払いのリスクがありません。

任意整理後でもデビットカードの発行や利用は可能です。

デビットカードの発行時には、信用情報のチェックがありません。

そのため、任意整理の影響を受けにくいのです。

デビットカードの最大のメリットは、利用した瞬間に預金口座から引き落とされることです。

これにより、後日まとめて請求が来る心配がないため、借金にはつながりません。

また、利用可能額は口座残高の範囲内に限定されるため、口座が赤字になる心配もありません。

さらに、借金をする必要がないため、返済や利息の負担を避けることができます。

一方で、デビットカードにはデメリットもあります。

まず、盗難や不正利用のリスクが高いです。

即時に口座から引き落とされるため、カードが盗まれた場合にはすぐに口座からお金が引き出されることがあります。

また、デビットカードでは決済が出来ない場面もありえます。特に一部の業界やサービスでは利用が難しい場合があります。

スマホ支払いを利用する

スマホ支払いは、スマートフォン等を使って支払いをモバイル決済サービスです。

例えば、NTTドコモの「d払い」やソフトバンクの「まとめて支払い」があります。

これにより、様々な支払いを携帯電話の利用料金とまとめて支払えます。

また、携帯電話の支払いは、クレジットカードと同様の利便性を提供しています。

例えば、大手のECサイト等でも利用可能です。

ただし、月々の携帯電話料金が高額になる場合があるため、注意が必要です。

家族カードを利用させてもらう

家族カードは、クレジットカードの本会員が家族等に発行できる追加カードです。

任意整理を行った本人が利用停止されても、配偶者や家族が所有するクレジットカードには影響はありません。そのため、任意整理を行っていても利用は可能です。

また、家族カードの利用額に応じてポイントが貯まります。

これにより、家族全体でそのポイントを活用できます。

ただし、デメリットとしては使い過ぎのリスクがあるということです。

そもそも、家族カードは本会員に支払い義務があり、自分には支払い義務はありません。

家族内で支払方法を決めることもありますが、最終的な責任は本会員が負うのです。

言ってしまえば、「自分が払う必要のないカードを手に入れた」状態になるのです。

そのため、責任を持って管理する必要があります。自省が利く自信がない人は、絶対につかうべきではないでしょう。

任意整理していないクレジットカードであれば使えるのか?

任意整理を行った場合、対象となるクレジットカードは解約され利用できなくなります。

しかし、任意整理では、整理の対象を任意に選ぶことが出来ます。

そして、任意整理の対象でないクレジットカードは、当面の間は利用できる可能性があります。

ただし、クレジットカード会社は定期的に会員の信用情報を確認しており、任意整理後にその情報がチェックされると、利用停止や利用限度額の縮小が行われることがあります。

そのため、継続的に利用可能であるとは限らない点に留意する必要があります。

まとめ

任意整理を行うと、信用情報に延滞情報が登録され、クレジットカードの利用に大きな制限が生じます。
対象となったカードは解約され、新たな発行も難しくなります。
また、ショッピングローンで購入した商品の返却を求められたり、貯まっていたポイントが失効したりすることもあります。

どうしてもクレジットカードを使いたい場合は、プリペイドカード、デビットカード、携帯電話の支払い、家族カードなどの選択肢があります。
ただし、任意整理の影響は避けられないため、利用には注意が必要です。

任意整理後は、クレジットカードの再発行を控えるのが賢明です。
デビットカードや電子マネー、プリペイドカードなどの代替手段を活用し、借金に頼らない生活を心がけましょう。

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