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債務整理

任意整理するとどうなる?任意整理中の生活の過ごし方

任意整理は借金問題の解決策の一つですが、手続き中の生活には様々な制限や影響があります。
一時的に支払いや督促が止まる一方で、将来的な返済再開や信用情報へのマイナスの影響などに注意が必要です。
しかし、この期間を借金からの脱却のチャンスと捉え、具体的な目標設定、現金主体の生活への適応、家計管理のノウハウの習得、貯蓄の習慣化、お金の知識の習得などに取り組むことで、二度と借金に頼らない生活への第一歩を踏み出すことを目標にしましょう。

本記事では、

  • 任意整理期間中の生活はどのようなものか?
  • 任意整理中の生活のよりよい過ごし方

について、詳しく解説していきます。

任意整理期間中の生活の特徴

督促や支払いは一時的に中断される

任意整理の手続き中は返済条件が決まっていないため、交渉が成立するまでは返済を一時的にストップできます。また、この間、法律に基づいて、弁護士や司法書士が債務者の代理人として債権者との交渉に当たるため、厳しい取り立てや督促はなくなるのです。
これは、弁護士や司法書士が債権者に受任通知を送ることで実現するのです。

しかし注意点もあります。
任意整理が完了するまでは督促や取り立てが止まりますが、手続き後は新しい返済計画で返済を再開しなければなりません。
また、弁護士や司法書士への費用も発生します。
通常、これらの費用は任意整理完了後の返済原資に基づいて設定されるのです。
そのため、費用が払えない場合は将来的に問題が生じる恐れがあります。
生活が苦しい場合は、収支を見直し、必要に応じて手続きの変更も検討すべきでしょう。

信用情報にマイナスの影響あり

クレジットカードの利用制限

任意整理中は信用情報機関に事故情報が登録されるため、新規カード発行や既存カードの利用が制限されます。
クレジットカードが使えない状態が続くので、日常生活への影響も考えられます。

ローン審査が厳しくなる

信用情報の影響は、ローン審査にも及びます。

特に、自動車ローンや住宅ローンなどの高額な買い物のローンの審査も厳しくなります。
これにより、ローンを利用する際のハードルが上がるので、将来設計や生活にも支障をきたす可能性があるのです。

キャッシングやカードローンの利用不可

消費者金融からの借り入れも制限されます。新規の契約はほぼ出来なくなり、現在利用中のカードも停止されることがあります。
これにより、キャッシングやカードローンが使えなくなるため、急な出費への対応が難しくなることがあります。

任意整理手続き中の生活の改善ポイントは?

ここまで、任意整理中の生活の特徴を説明してきました。

借金返済をストップできる一方、信用情報の影響により借り入れが制限されます。

これにより、生活の質が下がってしまうというデメリットは避けられません。

ただし、手続き中でも生活の質を上げる方法はたくさんあるのです。
特に借金問題で苦しい思いをした人は、二度と借金をしないための生活改善が肝心です。

そのためには、貯蓄を始めたり家計を見直したりすることが役立ちます。

以下はその一例ですが、参考にしていただければと思います。

借金からの脱却に向けて、目標を設定する

借金と決別するには、まず目標を立てることが大切です。
具体的な目標があれば、日々の生活に意義を見出し、モチベーションを高められます。
例えば、貯金を始めたり家計簿をつけたりすることが考えられるでしょう。

ただ、目標の設定方法は人それぞれです。
借金問題の解決につながると思えることなら、どんな目標でも構いません。
例えば、食費が高いと感じるなら、外食を控え自炊する目標を立ててみるのも良いでしょう。そのためにレシピ本を買ってきて料理を頑張るというのも目標と言えます。
また、食費節約のためにダイエットをするという目標でも構いません。
さらに体調が優れず働ける日が限られている人は、健康増進や体調改善のためにウォーキングを始めるというのも立派な目標です。

借金を完済し、将来の収入アップや支出の削減に結び付くのであれば、一見すると借金問題とは関係のないようなものでも、素晴らしい目標なのです。

さらには、このような目標は自己肯定感を高める効果もあります。
目標に向けて努力することで自分の成長を実感でき、長期的なモチベーション維持にもつながるのです。

任意整理中の生活で現金主体の生活リズムに慣れる

任意整理中はクレジットカードの使用が制限されるため、現金や電子マネーでの支払いが基本となります。
ただし、電子マネーは便利である一方、使っている実感は得にくいかもしれません。
そのため、つい浪費してしまう原因にもなりがちです。
それに対し、現金払いなら支出の実感を持ちやすく、使いすぎの防止に役立ちます。
また、現金を持ち歩く際、生活費の3日分までといったルールを設けるのも効果的です。
これにより、無駄な出費を抑え、計画的な支出が可能になるのです。
現金の使用に慣れることで、よりしっかりとした管理ができるようになるでしょう。

任意整理中に家計管理のノウハウを習得する

借金問題と決別し、二度と関わらなくて済むようになるためには、任意整理を契機に家計を見つめ直し、収入と支出のバランスを整えることが何よりも重要になります。
そこで、家計管理を徹底するために、家計簿をつけるのが非常に有効な手段となります。
以下、具体的な家計管理の方法をご紹介します。

家計簿をつける

家計簿をつけることで、日々の支出が可視化され、どこにいくら使っているのかが明らかになります。
これにより、ムダ遣いに気づき、改善することができるのです。
さらに、貯蓄目標を立て、家計簿と照らし合わせながら進捗をチェックすることも可能です。
家計簿を活用することで、効率的な資金管理が実現できるでしょう。

固定費を見直す

家計改善において、通信費や保険等の固定費の見直しは重要なステップとなります。
まず、通信費を精査し、スマホプランやインターネット回線を比べて、より安価なプランへの変更を検討しましょう。
次に、保険内容を再評価し、不要な保険を解約することでコスト削減が図れます。
また、サブスクリプションサービスの利用頻度が低ければ、無駄に支払っている可能性があるため解約を考えるのも良いでしょう。

変動費を使いすぎない

家計管理には食費や娯楽費といった変動費の削減も欠かせません。
食費については、食材のまとめ買いや作り置きを取り入れ、外食の回数を減らすことで節約できます。
娯楽費も見直し、趣味や娯楽に充てるお金を減らせば、全体の支出を抑制できるでしょう。
交通費に関しては、徒歩や自転車の活用、公共交通機関の定期券の利用などを検討してみてください。

収入アップを考える

収入を増やす方法も考慮に値します。

率直に言うと、債務整理をする人の多くは、収入がそれほど多くありません。

そのような人がどれほど支出を削っても捻出できる金額は限度があります。

例えば、手取り15万円の人が生活費を10万円まで削ったとしましょう。

ですが、これでも捻出できるのは5万円です。生活再建のためには、少し心もとない金額です。

しかも、生活費を10万円まで減らすというのは、かなり至難の業であることは言うまでもありません。

反対に、副業等で収入を上げるのは、そこまで難しくありません。また、副業を始めれば、空き時間を有効活用し、収入源の多様化が可能です。
さらに、キャリアアップにつながり、将来的な収入増加を見込めるかもしれません。

収入を伸ばすことで、より安定した生活の実現に近づけるのです。

貯金を貯める習慣をつける

借金をしてしまう人の多くは、蓄えがなかったために困窮することが少なくありません。
逆に言えば、貯金ができる人は借金を避けられる可能性が高いのです。
今後、借金と縁を切るためにも、コツコツ貯蓄する習慣を身につけましょう。
以下は、貯金を効果的に行うための方法の一例です。

貯金が増える生活習慣の例

「〇円貯める」というような具体的な目標設定

貯金を続けるには、まずは具体的な金額を示した目標設定が有効です。
例えば、「1年で30万円貯金する」といった明確な目標を立てれば、モチベーションを維持しやすくなります。
ただし、大きな目標を掲げるのも良いですが、なかなか達成感は得られないものです。
そこで、最初は「今月は1万円貯金する」といった小さな目標から始めると達成しやすいでしょう。
達成感はさらなる貯金意欲を高め、自己肯定感を上げる要因になります。

自動的にお金が貯まる仕組みを作る

貯金が苦手な人には、自動化の仕組みが役立ちます。
例えば、給与から自動的に貯金口座に振り分ける設定をすると良いでしょう。
貯金専用口座を設けることで、貯まっているお金が目に見える形になり、使いすぎを防げます。
さらに、メイン口座と分けることで、より効率的に貯金を管理できるのです。

貯金が苦手なら周囲に頼るのも手

どうしても貯金ができない場合は、家族や家計管理の専門家に相談するのも一案です。
例えば、貯金をするとすぐ使ってしまう場合、家族に貯金口座を管理してもらうのも有効でしょう。
また、ファイナンシャルプランナーなどの専門家からアドバイスを受ければ、新たな視点が得られることがあります。

自分が楽しいと思えるルールで貯金をする

貯金も楽しみながら行うことが肝要です。
例えば、ポケモンGOのように、ゲームを楽しむことが健康につながるといった事例があります。
これを「ゲーミフィケーション」と呼ぶのです。
貯金にもこの考え方を取り入れていくべきです。

例えば、スマホのアプリで「プレイ料」として100円ずつ貯金するルールを作れば、楽しく貯金ができるようになるかもしれません。

お金の知識の習得

借金をする人の中には、お金の知識が不足しているケースが多々あります。
例えば、

  • 利息の計算ができない
  • それ以前に利息の存在を知らない
  • リボ払いの危険が全く分かっていない
  • 詐欺商品に引っかかり借金を膨らませた
  • しかも1,2回ではない
  • 毎回違う商品に手を出しては、同じように騙されている
  • にもかかわらず、次は大丈夫だと詐欺商品に再度手を出そうとする

といった行動が見受けられるのです。
こうした問題を避けるには、お金についての知識を身につけることが非常に重要です。

お金の知識が乏しい人は、悪意ある者に狙われやすいというリスクがあります。

例えば、「1年で元手が3倍になる」という債券ファンドがあったとします。

これは、かなり高い確率で事実ではないでしょう。ですが、金融商品の知識が足りない人は信じてしまうかもしれません。

一方、正しい知識を持てば、自分に合った金融商品やサービスを選び、無駄な支出を減らすことができます。
また、巧妙な詐欺を見抜く力がつき、資産を防衛できます。さらには、貯蓄や資産形成の基礎を築くことが可能になるのです。
これにより、経済的に自立した賢明な消費者としての道が開けます。

お金の知識がない人はカモにされやすい

このように、騙されないためにはお金の勉強は大切です。

ですが、お金の勉強の中にすら、あなたにお金を使わせようとする人が入り込んでいる可能性があることには、十分に注意が必要です。

例えば、銀行や証券会社ではお金の運用のセミナーを無料でやっています。これは、金融や資産運用の知識を持ってもらうことを目的でもありますが、主催者が自社の金融商品を買ってもらいたいからやっているという面は否定できません。

資産運用の本にも似たようなものがあります。資産運用の方法などを紹介しつつ、特定のファンドをおすすめするものが多数あります。

企業のやってる大体の活動は特定のファンドや金融商品を売りつけるために情報を提供していることもあるという点は考慮しつつ話を聞くべきでしょう。

このように、勉強する際にさえ、お金を取ろうとする人は現れます。

ですので、信頼できる情報源を選び、冷静に判断することが重要なのです。

最後に、世界的な投資家ウォーレン・バフェットの言葉を紹介します。
「常に新しいことを学び、謙虚であれ」「誰がカモかわからない人は、自分がカモなのだ」と。
自分自身がカモにならないためにも、謙虚に学び続けることが肝要なのです。

まとめ

任意整理中は、一時的に支払いや督促が止まるものの、将来的には再開されます。

また、信用情報にマイナスの影響があり、クレジットカードやローンの利用が制限されるでしょう。

しかし、この期間を借金からの脱却のチャンスと捉え、生活改善に取り組むことが大切です。

具体的な目標を立て、現金主体の生活リズムに適応し、家計管理のノウハウを習得しましょう。

さらに、貯蓄の習慣化とお金の知識の習得にも努めてください。

特に、お金の知識不足は、将来、再度借金に手を出す原因になりかねません。

任意整理を機に、二度と借金に頼らない生活を目指し、一歩ずつ前進していきましょう。

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