クズ
借金返済に苦しんでいる方の中には、債務整理を検討しながらも、周囲の目が気になって踏み出せない方も多いのではないでしょうか。
「債務整理をするなんてクズだと思われるのでは?」
「借金が恥ずかしくて人には相談できない」
と悩んでいる方もいるかもしれません。
しかし、債務整理を選択することは、決して恥ずかしいことではありません。
むしろ、借金と正面から向き合い、解決のために行動を起こす勇気ある一歩と言えるでしょう。
本記事では、債務整理を選択する人が決してクズではない理由を詳しく解説します。
債務整理はなぜクズだと言われる?
まず初めに、なぜクズだと言われるかについてです。
理由はいろいろあるでしょうが、主なものは
- そもそも借金をすることにネガティブなイメージを持たれている
- 債務整理に対するイメージや偏見があること
などが挙げられます。
そもそも借金をすることに良いイメージがないこと
そもそも、借金をすることに対してのイメージが決して良くないことがあります。
借金をすることや、返済ができないことを恥だと思う人も少なくないのかもしれません。
どころか、借金をする人は計画性がない、意志が弱い、だらしないといったネガティブな印象を持たれがちだということです。
中には、倫理面や責任面を指摘する方もいます。
お金がないからといって、他人からお金を借りるのは不道徳だということです。
また、お金がない人がお金を借りたら、返せなくなるのは目に見えています。
そうなるリスクが高いのに借り入れをしておきながら、やはり返済ができないのは責任感がないという話をされる方もいます。
債務整理に対する誤解や偏見が原因
債務整理に対する誤解や偏見があることも一因でしょう。
例えば、債務整理をすると、信用情報に事故情報が登録されます。
いわゆるブラックリストと呼ばれる状況に陥ります。
これにより「あの人はブラックだ」「誰からも信用されない」という偏見を持たれます。
それが「債務整理=クズ」というイメージにつながっているのでしょう。
自己破産のイメージも決して良くはありません。
自己破産をすると、家財から住宅まですべてを持っていかれてしまうという偏見を持っている方は多いです。
ただ、これらは単なるイメージに過ぎません。
実際のところは、生活再建のために必要なものは残せるのです。
つまり、多くの方は現実を知らずに、イメージだけで債務者をクズだと言っているのです。
借金をしているのは普通の人だと知らない
これが一番大きいのですが、借金や債務整理をクズだという人は、借金をしているのは普通の人だと知らないというのが原因だと思います。
多くの人は債務者は漫画やドラマに出てくる債務者をイメージしているのでしょう。
- ろくな仕事もしない
- そのくせ遊びやギャンブル、贅沢にはお金を惜しまない
- そのためにならいくらでも借金をする
- 人を騙してでもお金を得ようとする
- 借金まみれでも危機感がない
- 返済が出来なくても言い訳して誤魔化す
- 返済が出来ないと「国が悪い」「社会が悪い」などと他人に責任転嫁する
こんな感じの、典型的なクズを債務者と思っているのかもしれません。
実際の債務者は本当に普通の人
ですが、実際の債務者は、世間のイメージとはかなり違います。
借金を重ねた理由は人それぞれですが、多くの方は収入の減少により生活費を補うため、予期せぬ入院費などの急な出費が必要であったなど、やむを得ない理由での借入をされた方も多いという印象です。
実際、当事務所に相談される方の多くは、借金返済のことで頭がいっぱいになり、疲れ果てている方が大半です。
どころか、借金をしたことを真摯に反省し、後悔している人や泣いて謝る人さえいます。
言い訳をしたり、誰かに責任転嫁をするような人もほとんどいません。
彼らの多くは、決して悪い人ではありません。どこにでもいそうな普通の方です。
多くの方がイメージするようなだらしない債務者がいないとは言いません。
ですが、そのようなイメージ通りの「クズ」は、当事務所のように数々の相談者を見てきた中でも、めったにお目にかかれないほどの少数派なのです。
債務整理を選択する人が決してクズではない理由
借金問題の解決において、自力での解決が困難な状況に陥った場合、司法書士等に相談し、債務整理に進むケースは少なくありません。
いわば、最終手段とも言えるでしょう。
しかしながら、債務整理は今後の人生において少なからず支障をきたす手続きでもあります。
では、何とか自力での完済を目指して返済を続けるべきなのか、債務整理を行った方が良いのか、果たして手続きに進むとクズと判断されてしまうのか気になるところです。
そこで今回は、債務整理を選択する人がクズではないことを徹底的に解説します。
借金と向き合っている証拠
「債務整理」に対して、みなさんはどのようなイメージを持っていますか?
「債務整理」についてインターネットで検索してみると、
「借金はちゃんと返済すべき」
「借金を返せないやつはクズ」
など、辛辣な言葉を目にしてしまい、手続きに一歩踏み出せない方も多いと思います。
しかし、債務整理は、自身で作ってしまった借金と正面から向き合う行為なのです。
借金と向き合うことが出来る人は、責任感がある人だと言えます。
断じて、クズだと他人が批判していい人ではありません。
債務整理を「クズだ」、「責任感がない」などと言うのは、外野の意見に過ぎません。
人目が気になったり、債務整理について巷の噂や誤解に振り回される必要はありません。
あなたは、あなたの作った借金に向き合うべきなのです。
借金を放置するより断然良い
中には、債務整理を嫌がって、行動しない人もいます。
ですが、既に借金を作っている方が、自力で立ち直るのは難しいというの現実です。
どころか、返済が苦しくなり、その結果として返済を滞らせ、借金と向き合わずに放置してしまう方も見受けられます。
このような状況になることは、決して責任ある態度とは言えないでしょう。
もちろん、借金を放置しても根本的な解決にはなりません。
どころか、借金を放置することで状況は悪化するだけです。
例えば、滞納が2~3ヶ月続いてしまうと、契約は解除され、事故情報が記録されます。
また、貸金業者からは、一括でお金を返済するように求められてしまいます。
それでも放置し続けていると、債権者から裁判を起こされてしまい、元金とは別に遅延損害金についても請求され、給料や財産を差し押さえられる可能性があります。
このような状況にある人の方が、債務整理をする人よりよっぽど問題があると言えます。
ですから、最悪の結果になる前に、債務整理で借金返済の道筋をつける必要があるのです。
債務整理は法的に認められた手続きであるから
最後に、債務整理は法的に認められた方法であることを指摘したいと思います。
債務整理は、借金返済に困窮する方の救済を目的とした国の制度です。
当然、根拠法令もある、合法的な手段なのです。
私たちは皆、多かれ少なかれ、法律に則って生きています。
買い物だって会社で働くことだって、法律の関わる事柄です。
ですから、法律で認められた手段を使うことがクズだというのであれば、世の中に生きてる人間は全員クズだということになってしまいます。
実際、債務整理は、年間約200万人以上もの人が利用しているといわれています。
そして、多くの方が、借金問題に解決の道筋をつけているのです。
まとめ
債務整理を選択することは、決して恥ずかしいことでもクズだと判断されることでもありません。
債務整理は、借金返済に苦しむ人を救済するために国が定めた制度であり、法的にも認められた手続きです。
借金問題を抱えている多くの人は、収入の減少や予期せぬ出費により、やむを得ず借金をしているのが実情です。
債務整理に対する誤解や偏見から、相談をためらう方も少なくありませんが、借金と正面から向き合う姿勢こそが重要なのです。
債務整理を選択し、借金返済の道筋をつけることが、生活再建への第一歩となります。
正しい知識を持ち、早期の問題解決を目指すことが大切なのです。